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ARCHIVE
錫と革が持つ歴史
魔術と儀礼の記録
装身具に込められた意味
実際に存在した歴史と知識の書庫です
StrangeArtifactの遺物は
ここに積み重なった記録から
インスピレーションを受けて生まれています


月と魔術師【月齢・女神・儀礼にみる月の文化史】
夜空でもっとも身近な光 太陽は一日に一度昇り、沈む。しかし月は毎夜少しずつ形を変え、満ちては欠け、また満ちる。その周期的な変化は、文字を持たない時代の人々にとって、もっとも信頼できる時間の尺度だった。 月は単なる天体ではなかった。それは生死のサイクルを象徴し、神の意志を映し、魔術師たちが力を借りる対象だった。世界各地で独立して発展した月信仰が、驚くほど似た構造を持つのは偶然ではない。 三つの顔を持つ月の女神 古代ギリシャ神話において、月の女神は一柱ではなかった。月の三つの姿に対応するように、三人の女神が月を分かち合っていた。 もっとも古い月の女神はセレネだ。ティタン神族の出身で、銀の戦車で夜空を駆け、月そのものを体現した存在として描かれた。しかし時代が下ると、オリュンポスの神々が台頭し、狩猟の女神アルテミスが月と結びつけられるようになる。アルテミスは三日月、すなわち満ちていく月のシンボルとされ、純潔と狩猟を司る女神として信仰を集めた。 そして三人目がヘカテだ。ヘカテは本来、天・地・海の三界を支配する冥府の女神だったが、やがて月、魔術、幽霊を司る存
6月4日読了時間: 5分


印章の歴史【シジル、封蝋、魔術的シンボルの変遷】
「刻む」という行為の起源 人は古来より、何かに印を刻むことに意味を求めてきた。 それは所有を示すためでもあり、権威を証明するためでもあり、あるいは見えない力を宿すためでもあった。印章の歴史は単なる「はんこ」の歴史ではない。人間が象徴というものを発明して以来、絶えず形を変えながら続いてきた、意味を刻む行為の歴史だ。 古代メソポタミア——護符として生まれた印 印章の起源は、今から約7000年前の古代メソポタミアにまで遡るとされている。最初期の印は、所有や契約のためではなく、神聖な力を宿す護符として生まれたと考えられている。 その後、紀元前4000〜3000年頃、シュメール人によって「円筒印章(シリンダー・シール)」が発明された。円筒状に削った石材の側面に図柄を彫り込み、粘土の上を転がして押印するという独特の形式だ。材質はラピスラズリ、瑪瑙、ヘマタイト、貝など多岐にわたり、大きさは長さ1〜6cm、直径2〜3cmほどの小さなものだった。 初期の図柄は幾何学文様や動物文様が中心だったが、時代とともに神話的な場面、神々、楔形文字も刻まれるようになった。所有者
6月1日読了時間: 5分
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